三階だて

 

 「三階だてに憧れるの」


歩いてて見つけた赤い君の家は
一つ高い屋根を見上げる
たくさんの実がなる木に手が届く
そこに登る日を夢見てた


いついつまでも明かりが付いて
ぼくは君を想像して
いついつまでも言えなくて
「今ごろ何してるかなあ」

登って登って上へと向かう
絶対遠くが見える場所
この景色はぼくに
ゆるりあの娘を想像させる


通り過ぎた昔 きみの家は
振り返らない だけど気になる
夢から覚めたこの気持ちみたいな
少し高い明日と目が合う

いついつまでも覚えているよ
ぼくは君を想像して
いついつまでも消えなくて
でも、もう分からないの

いつの日か見た
あこがれの夕日みたい
あかうすべに色の
夜が始まる前に

あなたに会えるまで
ぼく変われない


迷って迷って上へと向かう
少しは明日が見えるから
少しのことはぼくに
ゆるり未来の想像させる

登って登って遠くへ向かう
絶対遠くが見える場所
その景色はぼくに
今もあの娘を想像させる


 

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